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消防団を死なずに退団する、3つの方法

消防団からの脱退
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私自身、消防団では痛い目に遭ったクチだ。

入団する前に、もし消防団がどんなところかを知っていたら、 自分にとって全く利益がないこんな組織には入らないで済む方法を考えただろう。

消防団に入るメンツを知れば、その中で自分がどんな境遇になるかも分かる。

一旦、消防団に入ってしまえば、脱退することは非情に困難を極める。

入る前なら、いくらでも逃げる方法はある。
でも入った後は、まともな手段では辞められない。

そう悩む方に、少しでも私の経験談から導いた解決策をお話ししていきたい

消防団という組織の基本的なスタンス

消防団に退団届けはない。
一度入ったら死なない限り抜けられない。

消防団員からの脱退

悪徳宗教団体にも退会はないが、悪徳宗教団体は世間的には悪い物とされているので、逃げようと思えば公的な支援や家族の助けなどが得られる。

しかし消防団は世間的に良い物とされているため、退団したくても公的な支援はもちろん家族の助けも得られない。

消防団に比べれば、悪徳宗教団体はかわいいものである。マジでそう思う。

消防団を抜け出したい人は、全国津々浦々、腐るほど居る。

彼らは口々に言う。
「辞めたいのだが、辞めさせてもらえない」

再度言うが、消防団には退団という手続きはない。
入ったら死なない限り合法的に辞める方法はない。

もし「辞めたい」と言えば、毎日、怖い先輩から脅しのような電話がかかってくる。

「話を聞いてあげる」とあたかも理解を示したようなことを言い、詰所に呼び出され、
行ってみると、消防団役員全員で取り囲み、何を言おうが結論は一つ。

「消防団を続けなさい」

彼らには、辞めたい人を理解する気は、最初からゼロだ。

消防団を死ぬことなく、退団する3つの有効な方法

ただし、強引ではあるが辞める方法は3つある。

1つ目は、仕事を辞め、誰も知らない遠い土地に移住すること。

2つ目は、障害者になるか、自殺すること。

3つ目は、電話がいくらかかってきて催促されても、ただひたすら参加しないこと。

1つ目と2つ目は仕事を失うし、2つ目は自分の人生も終了する。

3つ目は周りから白い目で見られ、暗にも、公にも嫌がらせを受ける。

消防団を非情にも辞める(連絡を絶ちそのままトンズラする)と、 地元に住む両親は肩身の狭い思いをする。
既婚者なら家族も村八分を受ける。

親や家族を人質にとられていることも忘れてはならない。

上記にあげた3つの中では、3つ目が一番利点が多い辞め方だが、神経が図太くないとできない。

ビビって1番目を選ぶ人はまだしも・・・表沙汰にはならないが自殺してしまう人もいる。

消防団に入る前なら、住所を自分が育った中学校区と違う中学校区に移せばよいだけ。
ただ田舎の学区だと、それでも勧誘が来るから、少し都会の学区に移す。

消防団はすべて口コミで団員の募集が行われるし、地元民でなければ、中学時代の先輩が強引に勧誘することができない。

にもかかわらず、毎年、多くの若者が、なんとなく流れで消防団に入り、 何の利益にもならない活動のため貴重な休日を奪われ、 また人間関係に悩んでも辞められず、人生の貴重な時間を苦痛な時間に変えている。

私が消防団を円満に辞めることができた理由

そんな中、私は辞めることができた。
私のケースは、たまたま班から分団に送られ、分団をクビになることで所属が宙ぶらりんになり、班に戻ることをあやふやにしたおかげで、ポンと抜けられたという、かなりレアなケース。

偶然性とラッキーに拠るところが大きい。

それでも神様の助けと、おそらく神様が遣わしてくれたと思われるTさんという方の尽力がなければ、分団をスムーズに辞めることも、そのまま消防団を辞めることもできなかった。

私が辞められた理由は、私一人の力で何とかできたのではない。

相談してくる方々には、ただただ「消防団を辞めることより、今の環境を少しでも良くしていくこと」を考えてもらうしかなかった。

消防団を辞めるより、できる限り消耗しないようにダラダラ続ける方が現実的な苦痛軽減策だからだ。

「消防団はみんな入っているのだから入るものだ」

そんな軽い気持ちで無理やり入団させられ、本来、異性と出会い結婚したり、将来のため仕事をがんばったりしなければいけない重要な時期を、1円にもならないことに無駄な時間と無駄な労力を使わされる。

彼らは言う

「みんなやっているんだから。俺たちも同じだよ」

いや全然同じではない。
消防団でも得する人たちはいる。

結婚して落ち着いてから消防団に入る人は、消防団活動との口実で家庭から解放され、
消防団会計という嫁にバレない秘密の財布を使うことで、いろいろな遊びが楽しめる。

また地域で基盤を作りたければ、消防団組織で頑張ることは効果的だ。

結婚前と結婚後では必要となるものが違うが、消防団はそれに配慮してはくれない。

だから少し情報を集めることができた人などは、結婚するまでは隣の学区に住み消防団を避け、結婚して落ち着いてから実家に戻り消防団に入る。

ボーっと生きてきた人たちは、そんなことも知らず入れられ、
ただただ

「つらい。辞めたい。自分にとっては何の利益にもならないことに多大な時間と労力をかけさせられる」

・・・などぼやくことしかできない。

ボーっと生きていなくても、消防団みたいな組織に入れられることはある。
またたとえ辞める方法といった、このような情報を入手しても「わざわざ移住するまでもない」と安易に考えてしまう。

私にしても、うちの業界が斜陽産業であることは分かり切っているが、かといってなかなか転職できない。

転職しても転職先は今より地獄。
今の仕事で自分は逃げ切れると考えてしまう。

消防団の退団にまつわることでも理解できた人生訓・・・
正しい情報を入手し、リスクを正確に把握し、そして果敢に行動する。
それはボーっと生きていなくてもなかなかできることではない。